だいぶ寒い日も増えてきました。今回は第21回 聖書研究会 「コヘレトの言葉」の内容のご紹介です。
【コヘレトの言葉について】
・「コヘレト」とは、集会で教える教師、また、知恵の言葉を集め、学び、知恵を得た者を指すとも考えられる。
・「コヘレトの言葉」では、すべては空しい(1:2)ので、神から知恵や楽しむ感性を受け取り(2:26)、自分の仕事を楽しみ(3:22)、神を恐れ敬い、神の戒めを守るようにと(12:13)、語られている。
・ソロモンは神様に知恵を求め(列王記上3章)、 知恵と豊かな富を得たが、晩年、神から離れて偶像礼拝を行った(列王記上11章)。
【コヘレトの言葉の内容】
1: 1~ 2:26 人生の意味の探求
3: 1~ 3:22 何事にも時がある
4:1~ 虐げの存在、努力の空しさ、
5:1 労苦のうちに、幸せを見出すことができるようにしてくださる神
6: 1~ 人生で幸福とは何か知り得ない空しさ
7:1 忠告の言葉
9: 9~ 善人と悪人の運命の不公平
12:9~14 結論は「神を恐れ敬い、戒めを守りなさい」
【注目点】
・主語が、コヘレト 1:2~
わたしコヘレト 1:12
わたし 1:14~
コヘレト 12:9~ (ここから追加された部分であるという説もある)
*イエス様の十字架と復活があればこそ、「コヘレトの言葉」の空しさから逃れられる
死よ、お前の勝利はどこにあるのか。死よ、お前のとげはどこにあるのか。
死のとげは罪であり、罪の力は律法です。
わたしたちの主イエス・キリストによってわたしたちに勝利を賜る神に、感謝しよう。
わたしの愛する兄弟たち、こういうわけですから、動かされないようにしっかり立ち、主の業に常に励みなさい。主に結ばれているならば自分たちの苦労が決して無駄にならないことを、あなたがたは知っているはずです。
(コリントの信徒への手紙一 15章 55~58節)
*知恵と知識の宝はすべて、キリストの内に隠れています。
(コロサイの信徒への手紙 2章 3節)
【質疑応答】
①1:12 「イスラエルの王として」という言葉があるが、コヘレトはイスラエルの王だった?
「コヘレト」とは、集会で教える教師、また、知恵を得た者を指すので、イスラエルの王の一人、またその関係者であったと考えられる。
②3:21 人間と動物の死後の話がなされているが、霊が上に昇るのは良いことで、下に降るのは良くないことというのは当時の考え方?
天国と地獄のようなイメージ?
3:21は「人間の霊は上に昇り、動物の霊は地の下に降ると誰が言えよう。」とあるので、「人間の霊は上に昇り、動物の霊は地の下に降るとは誰も言えない。」という意味であって、人間も動物も死後、どうなるかは誰も見せてくれない(3:22)、つまり、わからないと語られている。
③4:15 「この少年」とは誰のこと?
4:13の「貧しくて利口な少年」
【感想】
・キリスト教は、神・人間・動物という区別がとても明確にされていると感じた。
・3章11節が好きな聖句だ。(個人的には新改訳の方が好き。)
新共同訳:「神はすべてを時宜にかなうように造り、また、永遠を思う心を人に与えられる。それでもなお、神のなさる業を始めから終りまで見極めることは許されていない。」
新改訳:「神のなさることは、すべて時にかなって美しい。神はまた、人の心に永遠を与えられた。しかし人は、神が行われるみわざを、初めから終わりまで見きわめることができない。」
・7章14節が心に残った。
「順境には楽しめ、逆境にはこう考えよ。人が未来について無知であるようにと
神はこの両者を併せ造られた、と。」
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