【ナホム書について】
・「ナホム書」はナホムによって書かれた(1:1)。南王国ユダのヨシア王の治世の時代にナホムは活動したが、北王国イスラエルは、すでにアッシリアによって、滅ぼされていた。
・「ナホム」の意味は「慰め」「主の慰め」、邪悪なニネベへの神の裁きについて語ったこの書は、アッシリア人の残忍さに苦しめられたユダの民の「慰め」となった。
・ナホムはエルコシュ出身だが、その位置は不明。
・ナホムは預言者ゼファニヤと若きエレミヤとほぼ同時代に預言したと考えられる。
◎ヨナがニネベに行き、神に立ち返って罪を犯し続けるのをやめるようにと民に語ってから、およそ150年後に書かれた。ニネベの民は、ヨナのメッセージを聞いたので、偶像礼拝から離れたが、長い年月を経て、ナホムが預言した頃には、再び、邪悪で残忍な民になっていた。ナホムはこのような邪悪な民に対して、神の裁きを告げた。
*アッシリアの歴史
・紀元前853年、アッシリアは北王国イスラエルなどの連合国と戦い、勝利した。
その後、約200年間、アッシリアは古代中近東において最強の帝国となった。
・紀元前722年、アッシリアは北王国イスラエルの首都サマリアを征服し、
多くの人々を捕囚として連れ去った。
・紀元前705年、ニネベは、アッシリア帝国の王センナケリブによって首都とされた。
アッシリアは多くの国々を征服し、イスラエルやユダなどの国には重税を課した。
・紀元前663年、アッシリアはエジプトをテーベで破った。
・紀元前612年、首都ニネベはバビロニアとメディアの連合軍によって滅ぼされた。
【ナホム書の内容】
*1:1~1:14 ニネベに対する主の怒り
1:1 【表題】 ニネベについての託宣。ナホムの幻を記した書。
1:2 ~6 主は報復を行われる方
1:7
主は恵み深く、苦しみの日には砦(とりで)となり、
主は身を寄せる者を御心に留められる。
1:8~14 主に対して悪事をたくらむ者は滅ばされる
*2:1~3:19 ニネベの陥落
2:1
見よ、良い知らせを伝え/平和を告げる者の足は山の上を行く。(ナホムを示すと考えられる)
彼らはすべて滅ぼされた。(アッシリア帝国を示す)
2:2 襲いかかる敵がお前(ニネベ)に向かって上ってくる。
3:18~19 「アッシリアの王の悪にだれもが常に悩まされてきたからだ」という言葉でナホム書は終わっている。
【注目点】
*代名詞が誰を示すのかを理解するのは難しいが、たいへん大切なことである。そのため、歴史的背景を調べることも重要である。しかし、多少、不明な箇所があっても、とりあえず読み進めていくことで理解できるようになる場合があるので、あきらめないで読み進めることが、旧約聖書を通読するキーポイントになると考えられる。
1章 12節
主はこう言われる。「彼ら(アッシリア)は力に満ち、数が多くても/必ず、切り倒され、消えうせる。わたしはお前(イスラエル)を苦しめたが/二度と苦しめはしない。
1章 13節
今、わたしは彼(アッシリア)の軛を砕いてお前から除き/お前(イスラエル)をつないでいた鎖を断ち切る。」
1章 14節
主はお前(アッシリア)について定められた。「お前(アッシリア)の名を継ぐ子孫は、もはや与えられない。わたしは、お前の神の宮から/彫像と鋳像を断ち/辱められたお前のために墓を掘る。」
【質疑応答】
①ヨナ書では、ニネベの民は神様に立ち返ったので、町は滅ぼされなかった。このナホム書ではニネベの町が破壊される預言がされているが、ヨナ書の時代とは違う時代に書かれたものなのか。
預言者ヨナがニネベ行き、民に立ち返って、罪を犯し続けるのをやめるようにと語ってから、およそ150年後にナホム書は書かれたそうです。ニネベの民は、ヨナのメッセージを聞いたので、偶像礼拝から離れましたが、長い年月を経て、ナホムが預言した頃には、再び、邪悪な残忍な民になっていました。ナホムはこのような邪悪な民に対して、神の裁きを告げたと考えられます。
【感想】
・以前学んだヨナ書と同じニネベが出てくるが、ヨナ書の時は神に立ち返ったが、今回はついにニネベが滅びてしまうという預言がされていた。これ以上警告してももう神様に立ち返らないだろうと判断されたということなのだろうか。私たちも神様から離れる時があっても、その度に神様のもとに帰っていくことが大事だと感じた。
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