神学校での学び(2)
前回は、第一回目として神学という学び全体についてと、その中のほぼ半分を占める領域の聖書神学と歴史神学について、その概略を述べました。内容の羅列となった感もあり、少し取りつきにくかったかも知れないとも思い返しています。読んでおられる方からの感想やご要望などあれば、遠慮なくおっしゃっていただけると幸いに思います。
今回は神学の4領域の残り2つの領域のうち、組織神学について、さらっとご紹介したいと思います。組織神学は、神学のなかの神学とも捉えられているものです。
さて、聖書に書いてあることを理解する際に、私たちはどのような観点からその理解を深めていきたいと考えるでしょうか。それは次のような内容ではないでしょうか。並べてみると、神様について、イエス様について、聖霊について、それらの関係を示す三位一体とは? さらには、創造について、罪について、救いについて、そして終末についてなどの項目があがってきます。それぞれが大切な内容だと思われませんか? その一つ一つを丁寧に、そして関係づけて学ぶのが組織神学という領域です。詳細は、立場や教派によって若干異なりますが、先に上げた内容がそのまま、次のような項目から構成されています。
具体的には、三位一体論、神論(しんろん)、キリスト論、聖霊論、人間論、罪論、救済論、信仰論、教会論、終末論などです。それに、創造論や啓示論などが付け加えられることもあります。どれも、二千年近く、多くの神学者やクリスチャン、そしてクリスチャン以外の人々によっても、深く考察、研究されてきた内容です。先に述べたように、組織神学を神学のなかの神学という理由が少し分かっていただけるでしょうか。
私たちは、毎週の礼拝で使徒信条による信仰告白をしていますが、これらのことを学ぶと、信条による信仰告白がなぜ必要なのか、そしてその意味についても深く理解することができるのです。次回は、神学の4つの領域のうち、まだ説明していない実践神学についてご紹介する予定です。
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