top of page

女性牧師からの「聖書のことば」2022年10月13日

執筆者の写真: 明裕 橘内明裕 橘内

*宗教改革記念日を覚えて


福音には、神の義が啓示されていますが、それは、初めから終わりまで信仰を通して実現されるのです。

       ローマの信徒への手紙 1章17節


10月と言えば、10月最終日となりますが、宗教改革記念日を思い起こします。


1517年から500年の2017年は世界各地で記念行事が行われました。


あれから5年、コロナ感染やウクライナ侵略などを考えますと、5年前は平和な時代だったのだと感じてしまいます。


さかのぼること505年前、ルターは「塔の体験」と言われる、ヴィッテンベルクの修道院の塔(とう)の小部屋で、上記の聖書の言葉によって、「神の義」について目が開かれました。この「塔の体験」から「95ヵ条の提題」、宗教改革へと向かって行くこととなります。


では、ローマの信徒への手紙1章17節に目を向けてみましょう。


「神の義」について、神様は正しいお方なので、人間にも正しく生きることを求められているので善行に励まなくてはならないと、ルターは(当時の人々は)考えていました。


しかし、神様は人間が完全ではなく罪人であることを知っておられるので、むしろ人間を愛して、神様が持っておられる義、正しさを人間に無償で与えて下さった。無償で与えて下さったので、「恵み」と言い、素晴らしいお知らせですので、「福音」と言えます。この福音を受け取ることが、神様への信頼、つまり「信仰」です。


つまり、イエス様が十字架にかかり、すべての人間のための身代わりとなって罪の罰を受けて下さったということを心に受け取ることによって、神様からプレゼントとして「神の義」を受け取ることができるのです。説明を重ねると、かえって難しいことになってしまいますが、ルターは「神の義」を獲得しなければならないと努力を重ねていましたが、まずは素直に受け取るだけでいいということは、大転換と言えるでしょう。


この大きな喜びに突き動かされて、宗教改革という世界史に刻まれる出来事に発展していきます。宗教改革がなければ、聖書を日本語で読み、会衆賛美としてみんなで賛美するということはありませんでした。宗教改革後に生かされていることを感謝しつつ、共に信仰生活を歩んで参りましょう。

(きつない・れいこ)

最新記事

すべて表示

女性牧師からの「聖書のことば」2025年3月13日

「雄山羊と若い雄牛の血によらないで、御自身の血によって、ただ一度聖所に入って永遠の贖いを成し遂げられたのです。 雄山羊と若い雄牛の血によらないで、御自身の血によって、ただ一度聖所に入って永遠の贖いを成し遂げられたのです。」【ヘブライ人への手紙9章12節】...

女性牧師からの「聖書のことば」2025年2月13日

【あなたのような神がほかにあろうか、咎を除き、罪を赦される神が。ミカ書7:11】 私たちはほかにはない、稀に見る神様を信じています。実は、意外にも柔軟性のある神様なのです。 旧約聖書の後半は預言書が続くのですが、イザヤ書~ダニエル書は大預言と呼ばれ、分量が多いのですが、ホセ...

女性牧師からの「聖書のことば」2025年1月16日

【そのとき、主を畏れ敬う者たちが互いに語り合った。主は耳を傾けて聞かれた。神の御前には、主を畏れ、その御名を思う者のために記録の書が書き記された。 マラキ書 3:16】   今、今月の聖書研究会のために、マラキ書を読んでいます。上の御言葉の「そのとき」というのは、神様に対し...

Comentários


御影ルーテル教会

658-0047 神戸市東灘区御影3-10-5

tel: 0788420446

©2022 by 御影ルーテル教会  Wix.com で作成されました。

bottom of page