聖書交読 詩編67 編(旧約p899)
司)1:【指揮者によって。伴奏付き。賛歌。歌。】
会)2:神がわたしたちを憐れみ、祝福し/御顔の輝きを/わたしたちに向けてくださいますように
司)3:あなたの道をこの地が知り/御救いをすべての民が知るために。
会)4:神よ、すべての民が/あなたに感謝をささげますように。すべての民が、こぞって/あなたに感謝をささげますように。
司)5:諸国の民が喜び祝い、喜び歌いますように/あなたがすべての民を公平に裁き/この地において諸国の民を導かれることを。
会)6:神よ、すべての民が/あなたに感謝をささげますように。すべての民が、こぞって/あなたに感謝をささげますように。
司)7:大地は作物を実らせました。神、わたしたちの神が/わたしたちを祝福してくださいますように。
全)8:神がわたしたちを祝福してくださいますように。地の果てに至るまで/すべてのものが神を畏れ敬いますように。
聖書朗読 マタイ15章21~28節(新約p30)
21イエスはそこをたち、ティルスとシドンの地方に行かれた。 22すると、この地に生まれたカナンの女が出て来て、「主よ、ダビデの子よ、わたしを憐れんでください。娘が悪霊にひどく苦しめられています」と叫んだ。 23しかし、イエスは何もお答えにならなかった。そこで、弟子たちが近寄って来て願った。「この女を追い払ってください。叫びながらついて来ますので。」 24イエスは、「わたしは、イスラエルの家の失われた羊のところにしか遣わされていない」とお答えになった。 25しかし、女は来て、イエスの前にひれ伏し、「主よ、どうかお助けください」と言った。 26イエスが、「子供たちのパンを取って小犬にやってはいけない」とお答えになると、 27女は言った。「主よ、ごもっともです。しかし、小犬も主人の食卓から落ちるパン屑はいただくのです。」 28そこで、イエスはお答えになった。「婦人よ、あなたの信仰は立派だ。あなたの願いどおりになるように。」そのとき、娘の病気はいやされた。
説教 「異邦人とその信仰」 馬渕仁主事
<要約>
今朝の聖書箇所には、イエス様がその生涯で、珍しくユダヤ人の国境を超えられた時に起こったことが書かれています。それはカナン人の土地での出来事でした。ユダヤ人から見ると、彼らは異邦人ということになります。異邦人とは、現代の外国人という意味と重なる言葉ですが、ユダヤ人にとって異邦人とはいったいどういう人たちのことを指したのでしょうか。イエス様は、旧約聖書に記されているように、そして当時のイエス様の周りの人たち、弟子たちも信じていたように、ユダヤ人の救い主としてこの世に来てくださったのです。では、異邦人たちは(それは私たちをも含むのですが)、どうすればよいのでしょうか。神様は、そしてイエス様は、異邦人をどのように捉え、また、どのように扱おうとしておられた、そしておられるのでしょうか。
そのカギとなる出来事が、今日の聖書の箇所です。イエス様は、ここで登場する女性の願いにはじめは一顧だになされませんでした。その姿勢は、拒絶ですらあったのです。その主の姿勢を変えたのは、何だったでしょうか。ここで、注意をひくものに「パン屑」が出てきます。主イエスの食物における奇跡には何度も登場する「パン屑」です。聖書は、それを神様からの溢れるほど大きな愛の徴として、ここで取り上げているのです。いや、このカナンの女性は、「パン屑」に言及することによって、彼女自身の信仰をはっきりと、拒まれるイエス様に提示したのです。主は、これよりないほどの言葉で返されます。「あなたの信仰は立派だ」。最高のお言葉ですね。そう主が言われたとき、この異邦人であるカナンの女性の切なる願いは、すべて聞き届けられたのです。
【報告】
・本日の御影の説教は馬渕主事です。橘内師は神戸ルーテル神学校後援会会長として西日本福音ルーテル淡路教会を訪問しています。
・来週は午後1時から三浦綾子読書会があります。
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