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みぃちゃんと学ぶキリスト教 第44回 「律法と福音って何?」

  • 執筆者の写真: 明裕 橘内
    明裕 橘内
  • 2 日前
  • 読了時間: 3分

ある日、みぃちゃんは週報をにらみながら、何やら首をかしげています。


牧師先生:あ、みぃちゃん、こんにちは。何か考えごとしてる?


みぃちゃん:あ、先生、こんにちは~。ちょうどいいところに。今、週報の「本日の説教より」(※その日の礼拝説教の要約のこと)を読んでたんだけど、先生はよく、「律法」とか「福音」とか書いてますよね~。これ、何のことですか?


牧師先生:いい質問だね。ルターは、聖書を読むときに、「律法と福音の区別」をしっかりすることが大事、と言っていたほどだよ。


みぃちゃん:え~、結構だいじなことだったんですね~。で、どんなこと?


牧師先生:そうだね、「律法」は私たちに要求してくるもの、そして、「福音」はそれからの自由と解放を告げる知らせ、ということかな。そういう観点で聖書を読んでいくと、より救いが鮮明に見えてくる、という面があるね。


みぃちゃん:そうなんだ~。例えば?


牧師先生:例えば?そうだね、「主のしもべが争ってはいけません」っていう御言葉があるんだけど(※テモテへの手紙 第二 2章24節)、クリスチャンにとって大事な教えであることは確かだね。そうなんだけど、これが時に、私たちの心に重く、神様からの要求としてのしかかってくることがある。そう言われてもできない、何か言われて腹が立ったら争ってしまうかも、っていうときだってあるわけだよね。だから、これはやっぱり私たちにとって律法であるわけだ。この律法に従いきれない自分がいる。それは罪と言わざるを得ない。でもその私に、「あなたがたが救われたのは、ただ恵みによるのです」(※エペソ人への手紙 2章5節)という御言葉が語られる。それによって、律法の要求から解放され、救われていることが実感できるようになる、ということだね。


みぃちゃん:う~ん、難しいけど、何となくわかるような気がする。多分これ、律法が先じゃないと成り立ちませんよね。


牧師先生:そうそう。よく気づいたね。ルターは、この「律法と福音」という順序を大切にしたんだ。


みぃちゃん:しかも、律法は旧約聖書、福音は新約聖書、っていうことでもなさそうですね。


牧師先生:それもまたいい気づきだね。そうなんだ。あくまでも律法は「要求」、福音はそれからの「自由と解放」だから、新約にも私たちに何かを要求してくる律法があるし、旧約にだって、私たちをその要求から自由にして解放する福音があるわけだよ。


みぃちゃん:そして、大事なのは、その「福音」、っていうことですよね。


牧師先生:そうそう。律法は、その大事な福音へと導く、養育係のようなものだと言われることがあるね。


みぃちゃん:なるほどね~。そう思うと、その律法で私たちをガッチガチにしよう、っていうのが「神様のみこころじゃない」、ってことがわかるわけですね~。


牧師先生:なんだかみぃちゃん、今日は冴えてるね~。先生が言おうと思っていたこと、言われちゃったな~。


みぃちゃん:あ、合ってました?じゃあ良かった。律法と福音の区別。これからちょっと気にするようにしてみます。


牧師先生:それがいいね~。福音による自由と解放の世界へようこそ!



手を振りながら教会をあとにしていくみぃちゃんの表情には、福音によって自由と解放を与えられた人特有のすがすがしさがありました。

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