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執筆者の写真明裕 橘内

みぃちゃんと学ぶキリスト教 第26回 「揺れる世界」

昨晩も大きな地震がありました。みぃちゃんは浮かない顔です。


牧師先生:あ、今日も来てくれてたんだね。何だか浮かない顔だけど。


みぃちゃん:先生〜、昨日もおっきな地震あったでしょ。震度5強以上の地震って、あれでもう今年10回目なんだって〜。どうしちゃったのかな。神様、怒ってる?


牧師先生:そう思うのも無理はないね。こんなに地震が多いのが、神様が怒っている証拠なのかどうか、ってことだね。これは答えるのが難しいな・・・。


みぃちゃん:どうして?


牧師先生:答えは「はい」でもあり、「いいえ」でもあるからだよ。


みぃちゃん:と言うと?


牧師先生:世界にこれだけたくさん人間がいて、しかもみんなが神様を信じて、従っているわけじゃない。それだけでなくて、「神様」というぐらいだから、私たちを遥かに越えた存在なんだろうね。その方の基準からしたら、きっと人間は神様の怒りに触れることもあるんだと思うよ。そう考えれば、答えは「はい」だよね。


みぃちゃん:まあ、確かにそうかも〜。じゃあ、「いいえ」っていうのはどういうこと?


牧師先生:そもそも、この世界は神様が造られた。旧約聖書の最初、「創世記」の出だしは、「初めに、神は天地を創造された」(1章1節)と言われていて、それだけじゃなく、「神はお造りになったすべてのものをご覧になった。見よ、それは極めて良かった」(1章31節)とまで言われている。その世界を、神様は大事に思っているはずだし、旧約聖書には他にも、「ひととき、激しく怒って顔をあなたから隠したが とこしえの慈しみをもってあなたを憐れむと あなたを贖う主は言われる」(イザヤ書54章8節)と書いてあって、神様が「もう怒ってないよ」とちゃんと伝えておられるんだ。


みぃちゃん:あ、それ決定的〜!もう怒ってないんだね、神様。


牧師先生:そうそう。少なくとも、「昨日私が祈らないで寝たから」とか、そんなレベルで神様が怒って、何か悪いことが起こる、ということではないよ。


みぃちゃん:もしかして、それってイエス様の十字架も関係あり?


牧師先生:あ、いいこと言ってくれたね。そうそう。イエス様が、私たちの未来の罪まで含めて全部十字架の上で身代わりになってくださったんだから、私たちのところには、もう罰は来ないんだよね。


みぃちゃん:そうですよね〜。ホッとした。じゃあ、何で地震が来るの?


牧師先生:う〜ん、それについては、もう「わからない」としか言いようがないね。神様だけがご存知、ということになるかな。わからないことがあるから、私たちは神様に祈るようになる。人間が全部わかってしまって、「もう全部わかったから、神様なんていらない」ってなるのも、良くないしね。


みぃちゃん:そっか〜。知ったら知ったで、人間は高慢になるのかも?


牧師先生:そういうことかな。地震の被害にあった方々のために祈るほうが大事だよね。


みぃちゃん:そうですよね〜。家に帰ったら、お祈りしますね〜。


牧師先生:ここでお祈りしていってもいいんだけどね、教会だし・・・


今回もまた、何となく晴れやかな表情になって、みぃちゃんは帰路につくのでした。


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