top of page
執筆者の写真明裕 橘内

2023年3月12日 四旬節第三主日礼拝

更新日:2023年3月16日

聖書交読ローマ5章1~11節(新約p279)

司)1:このように、わたしたちは信仰によって義とされたのだから、わたしたちの主イエス・キリストによって神との間に平和を得ており、

会)2:このキリストのお陰で、今の恵みに信仰によって導き入れられ、神の栄光にあずかる希望を誇りにしています。

司)3:そればかりでなく、苦難をも誇りとします。わたしたちは知っているのです、苦難は忍耐を、

会)4:忍耐は練達を、練達は希望を生むということを。

司)5:希望はわたしたちを欺くことがありません。わたしたちに与えられた聖霊によって、神の愛がわたしたちの心に注がれているからです。

会)6:実にキリストは、わたしたちがまだ弱かったころ、定められた時に、不信心な者のために死んでくださった。

司)7:正しい人のために死ぬ者はほとんどいません。善い人のために命を惜しまない者ならいるかもしれません。

会)8:しかし、わたしたちがまだ罪人であったとき、キリストがわたしたちのために死んでくださったことにより、神はわたしたちに対する愛を示されました。

司)9:それで今や、わたしたちはキリストの血によって義とされたのですから、キリストによって神の怒りから救われるのは、なおさらのことです。

会)10:敵であったときでさえ、御子の死によって神と和解させていただいたのであれば、和解させていただいた今は、御子の命によって救われるのはなおさらです。

全)11:それだけでなく、わたしたちの主イエス・キリストによって、わたしたちは神を誇りとしています。今やこのキリストを通して和解させていただいたからです。


聖書朗読 創世記3章16~23節(旧約p4)

16神は女に向かって言われた。

「お前のはらみの苦しみを大きなものにする。

お前は、苦しんで子を産む。

お前は男を求め

彼はお前を支配する。」

17神はアダムに向かって言われた。

「お前は女の声に従い

取って食べるなと命じた木から食べた。

お前のゆえに、土は呪われるものとなった。

お前は、生涯食べ物を得ようと苦しむ。

18お前に対して

土は茨とあざみを生えいでさせる

野の草を食べようとするお前に。

19お前は顔に汗を流してパンを得る

土に返るときまで。

お前がそこから取られた土に。

塵にすぎないお前は塵に返る。」

20アダムは女をエバ(命)と名付けた。彼女がすべて命あるものの母となったからである。

21主なる神は、アダムと女に皮の衣を作って着せられた。

22主なる神は言われた。

「人は我々の一人のように、善悪を知る者となった。今は、手を伸ばして命の木からも取って食べ、永遠に生きる者となるおそれがある。」

23主なる神は、彼をエデンの園から追い出し、彼に、自分がそこから取られた土を耕させることにされた。




説教「歴史の始まり-原罪にもかかわらず」


今朝の聖書箇所は、よく知られている「罪の帰結としての楽園追放」がテーマです。ただそこでは、いわゆる原罪と、それに対する神様の裁きについての記載と受け取ってしまうと、大切な内容を見落としてしまうことになるかもしれません。順を追ってみてみましょう。


アダムとエバは、神様によってつくられたと、創世記の1章と2章は記します。神様は、それをみて「極めて良い」と述べられました。すなわち、神様はご自分にかたどって人間をつくられ、神様と人間との間には、相反するようなことや罪もない、麗しい関係にあったのです。その状態が、今日の3章で、がらりと変わります。罪が入ったのです。罪とは何でしょうか。神様ではなく、他の者の言うことを聞いて、それに従ったことです。振り返ると、私たちの日々は、いかに人の声を聞き、それに従うことが多いことでしょうか。それこそが罪だと聖書は明確に語ります。神様は、このアダムとエバの行ないに接したとき、いかに怒り、嘆かれたことでしょう。まったくどんなに悔いても戻らない状況、関係に人は置かれてしまったのです。


しかし、そのようなときでも、神様は、決して、アダムとエバ、すなわち人を呪うことはされませんでした。そればかりか、今日の聖書からは、厳然とした審判と共に、神様は、人に大きな恵みを用意してくださっていることが分かります。今朝の御言葉は、人が地上での歩みを始めた、歴史の始まりを記しています。人は、このときから罪を延々と繰り返し、それを神様は裁き続けられます。しかし同時にそのときから、私たち人間に、神様は希望と恵みの備えをしてくださっていることも聖書は記しているのです。

閲覧数:22回0件のコメント

Comments


bottom of page