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執筆者の写真明裕 橘内

続・毎日の黙想「コロナの時代を生きる」2022年3月10日(木)

【本日のみことば】

10:わたしは、キリストとその復活の力とを知り、その苦しみにあずかって、その死の姿にあやかりながら、

11:何とかして死者の中からの復活に達したいのです。

(フィリピの信徒への手紙 3章 10~11節)


誰かに聖書の言葉を紹介したい、という時、どんなことに気を付けますでしょうか。今日の御言葉には「死」ならびに「死者」と、日本人ならタブーにしがちな言葉が出てまいります。聖書日課でなかったら、なかなか選ばない箇所であるかもしれません。


パウロは「死」について、どう思っていたのでしょうか。10節にありますのは、「キリストの死の姿にあやかる」ということで、憧れにも似た、望むべき状態、というイメージかと思います。ではパウロは死を良いものだと思っていたかというと、11節の「死者の中からの復活に達したい」という言葉からすると、克服すべき状態、と捉えていたようです。


死が、キリストにつながり、キリストに関わることであるなら、それは望ましい。しかし、キリスト抜きの死の世界からは、脱したい。まとめると、パウロはこのように考えていたのでしょう。私たちも、キリストの死にあやかり、この身の古い人が滅んでいくなら、それは大歓迎です。かと言って、死を礼賛するのではない。死者の世界の暗闇の支配のもとにいることは御心ではないので、イエス様が私たちを光の支配のもとに移して下さったことに感謝するものです。そのまま、光のもとを歩み続けましょう。



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